自分自身を創り直すことによって種族と文化を創り直す

”この天界を制するまで、あなたはキリスト、すなわち「神なる男」、「神なる女」になれないが、その理由はこのように説明することもできる。つまり、物質でできた人間という種(しゅ)の中に征服すべきものが存在する限り、あなたはずっと人間でいることになる。この天界に降りてきて以来、あなたは第4の天界よりも上に行ったことはない。あなたはこの天界で眠りに落ち、混乱してきた。あなたはひどく沈滞した文化の創始者になってきた。あなたの仕事は自分自身を完全に創り直すことだが、最終的にはそれが、人類全体を創り直すことにつながるのだ。

私の話をここで聞いている者たちよ、そしてこの話をテープで聞いている者たちよ、あなた方も例外ではない。あなた方の中の誰か、あるいはあなた方全員が、東方の文明を統一した人々だったかもしれないということは別に理解し難いことではない。もしかしたら、あなたはヒンズー教の教義をまとめた人間だったかもしれない。あなたはエジプト文明の立法者だったかもしれない。古代ギリシャの幾何学に関わっていたかもしれないし、それよりも遥かに深く、ローマの権力機構に関与していたかもしれない。その後、スエトニウスの「皇帝伝」の時代の「改革者」になり、それからキリスト教徒によるローマの改革に参加したかもしれない。あなたはそういったものに関わっていたかもしれない。そして、あなたがそれらに関わっていたのだとすれば、あなたが自分自身を完全に創り直すまでは、この天界でのあなたの仕事が完了することはないということが理解できるはずだ。そのような創り直しによって、人間は自由になり、原始的な文化を持つ種族ではなく、人間がもともと持っている多次元性にもとづく種族を体験できるようになる。この多次元とは、見える次元と見えない次元の両方を含む。

種族や文化を何が何でも現在の状態にまとめておこうとする怒りっぽい人々に対抗して創り直すのは、時間のかかるプロセスである。そういった人々が現状を維持しようとするのは、そうすることによって彼らは多数派に属することになり、それによって自分たちの安全が保証されるからだ。結局のところ、それは死に対する恐怖である。死の恐怖に屈服せずに創り直すということは、偉大なる行為である。

生がずっと続くことを信じていない文化がどれだけたくさんあるか考えてみなさい。神が宇宙と同じように無限であること、そして神がこの文明よりも遥かに進歩した文明を創造したことを受け入れない文化が、どれほどたくさんあるか考えてみなさい。この地球上の文明は、偉大なる進化のレベルに達しているより進歩した人間型種族に比べれば、野蛮に見えるだろう。

何が「閉ざされたマインド」を生み出すのか考えてみなさい。「閉ざされたマインド」は、組織化された文化が持つ症状である。それは種族内での同意によって生じる症状である。「閉ざされたマインド」は種族の存続を保証する。「開かれたマインド」は混乱をもたらし、ひいては種族の崩壊をまねく。これは家族であろうと、国家であろうと、世界であろうと同じことだ。「閉ざされたマインド」こそが、文明を存続させているのである・・・

われわれは種族になるためにここにいるわけではない。創造し、新たに創り直すためにここにいるのだ。われわれは未知を既知にするためにここにいる。1050万年の間、この地球上にはたくさんの文化が存在してきた。あなたがまだ原人にもなっていないときに、とてつもなく進化した美しい文化がここにやってきた。彼らは単に、やってきて、やることをやり、去っていったのだ。あなた方は彼らの恩恵をこうむることになったわけだ。だが、地球はこれまで、とてつもないマインド、とてつもない意識をその内に抱いてきた。このことを理解したとき、われわれの内面には、現存している文化に迎合するのではなく、変化に着手する人間になるという選択肢が存在することになる・・・

太陽の周囲を回っている地球は、あるサイクルにしたがって動いているが、それはひと回りするのに何万年もかかるサイクルである。このすばらしい惑星がこのサイクルを完了させるまでの何万年という時間の中では、壮大な出来事が何度かおとずれる。そしてこれまで、そのような壮大な変化の一部となることを望む魂たちが、ここにやってきてそれらの出来事に参加してきた。いわゆる「歳差運動」の周期にしたがいながら、地球は太陽の周囲を回転しているが、そのような周期にそって動く理由は、平穏な時期と動乱の時期をもたらすことである・・(中略)・・地球がこのような長い周期を持ち、そのサイクルを完了するまでにこれほど長い時間がかかることには重要な理由があるのだ。その理由とは、進化するスピリットであるあなた方に、平和と豊穣の時代に創造する能力だけでなく、混沌と不足の時代にも創造できる能力を与えることである。

あなた方の中には、「魂の旅」と「人間の旅」の違いを学ぶことができない者がいるだろう。あなた方は、いま起こりつつある、きわめて衝撃的で激しい、地球物理学的・地質学的・宇宙的な変化を体験することになる。この変化に耳を傾け、これに気づき、これを生き延びた者たちは、新しいドラマ、新しい時代という贈り物を与えられるのだ。この新しい時代は、適者生存、そして自然およびその法則との共生という形で、新しい挑戦をもたらすことになる。これは、彼らの中で最も魂が目覚めている者にとっても挑戦となるだろう。

では、なぜあなた方はこのような時代に生きなければならないのか? そうすることが魂の望みだからだ。それは人間が望むことではない。人間にとっては、それは恐ろしいことである。魂は恐れ知らずだ。魂はこのような壮大な時期をさがし求める。混沌を通してエネルギーを動かすことは、まさにマスターの技であるが、それこそが、魂が求めていることなのだ。

そして、瞬く間に一掃されてしまう者たちは、(ライトレビューの中で)文化の中に捕われてしまった自らの人生を振り返ることになる。そして、自然に背を向け、自立と独立を目指す人々に背を向けた愚かさを見ることになる。そして、次に転生してくるときには、彼らは保存と準備に関して以前よりも気を使うようになるだろう。なぜなら、彼らの本能がこう言っているからだ。「物事は変わるものだ。自然の容赦ない法によって、変化に適応できない者は破壊される。だが、生き延びる者は、地上に再び広がる選ばれた存在になるのだ」というふうに・・・”

書籍「ラムサ メイキング・コンタクト― 人生における魂の旅と魂の目的」より抜粋
1996年2月の講義)

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